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■<9月コラム>重要!運転手の健康診断について解説
運転手は、集中力や体力が求められる仕事。場合によっては、長時間運転したり勤務時間が不規則になったりするなど、健康状態はとても重要です。そのため、運転手の健康を管理し、安心して安全に仕事をするためにさまざまなルールが設けられています。本記事では、健康診断に関する情報を中心に、運転手に課される健康管理のルールを解説します。
1.運転時のルール
長時間運転を続けると集中力が失われ、事故につながる可能性があります。また狭い空間で長時間同じ姿勢でいることや、緊張した時間が続くことで健康管理上も悪影響がでる恐れがあるため、運転できる時間には制限があります。原則、運転手の拘束時間は1日につき13時間です。さらに、厚生労働省の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」では、連続運転時間は4時間までと定められています。継続して長時間運転する場合は、4時間ごとに30分以上の休憩をはさまなければなりません。なお、1回の休憩時間が10分以上であれば、数回に分けて休むことも可能です。その上、2日間の平均運転時間が9時間以内におさまるように調整する必要もあります。
2.健康診断が義務付けられている
労働安全衛生法により、運転手には3種類の健康診断が義務付けられています。1つめは、雇い入れ時の健康診断です。企業はすべての運転手を雇用する際に、健康診断を受けさせる必要があります。2つめは、定期健康診断です。1年に1回、一般的に企業で行っている健康診断を運転手も受けます。3つめは特定業務従事者の健康診断で、深夜業に従事する運転手は半年に1回以上の健康診断を受けなければなりません。つまり、定期健診が年1回、特定業務従事者健診が年2回必要です。ただし、定期健診と特定業務従事者健診の検査項目は同じで1回の受診で2つを兼ねることができるため、多くの企業では年に2回の健康診断を実施しています。
3.健康診断の検査項目
法令によって義務付けられている健康診断は、全部で11項目です。まずは一般的な健康診断と同じで、既往歴と業務歴や、自覚症状や他覚症状があるかを調べます。そして、身長や体重、腹囲、視力や聴力の検査を行います。さらに、胸部エックス線検査および喀痰検査と、血圧の測定、貧血検査です。肝機能検査や血中脂質検査、血糖検査や尿検査、心電図検査も行われます。年齢や、その他の医師が認める基準に基づいて省略できる項目もあります。何らかの項目で異常が見つかった場合は、必ず再検査を受け、医師からのアドバイスをもらいましょう。運転手の健康状態に起因する事故は増加しており、脳疾患や心疾患、大動脈瘤及び乖離が全体の3割を占めています。なお、死亡事故においてこれらの3つの原因が占める割合は9割です。そのため、脳・心臓・血管系の診断結果には特に注意しましょう。
4.健康診断の対象者
健康診断の対象者は、正社員の運転手に限りません。契約社員やパートでも、1年以上継続して雇用されているか雇用が見込まれる場合で、1週間の労働時間数が正社員の所定労働時間数の4分の3以上であれば健康診断が受けられます。派遣社員は、派遣先企業ではなく派遣元企業が労働者に健康診断を受診させる義務を負います。健康診断の費用をだれが負担するかに関する規定はありません。しかし、企業には労働者に健康診断を受けさせる義務があるため、原則として健康診断の費用は企業側が負担します。勤務時間外に個人的に健康診断を受けるように指示される場合もあれば、勤務時間内に他の労働者と交代で健康診断を受ける場合もあるでしょう。
運転手は健康管理が大事!
運転手の仕事には、自分やクライアントの安全を守るために、健康管理に関連した多くのルールが定められていることが理解できたでしょうか。体調不良や健康面での不安は大事故につながる可能性もあるため、定期的な健康診断をしっかり受けることが大切です。また、食生活に気を配ったり、休日には運動したりするなど、日頃から健康を維持することを心がけましょう。
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